胡蝶蘭の育て方

Pocket

胡蝶蘭の育て方は?来年も花を咲かせる方法

・胡蝶蘭とは?種類と色などについて
 誕生日やお店の開店祝いなど、様々なお祝い事でいただく機会のある胡蝶蘭。その花の美しさはもちろん、気品あふれる佇まいは他の花の美しさと一線を画しています。色もお祝い胡蝶蘭の定番白やお部屋やオフィスに飾ると雰囲気がパッと明るくなるピンク、リップと呼ばれる赤い唇弁と白い花びらの紅白の組み合わせが、縁起が良いとされているお花で、白の胡蝶蘭同様お祝いの場を選ばないことが特徴です。他にも黄色、紫色、青色と珍しい色の胡蝶蘭は、スタンダード胡蝶蘭とは少し違う個性を感じられるので、貰い慣れている人への贈り物としても最適といえるでしょう。きっと驚かれること間違いなしです。
 胡蝶蘭は交配種が多いことで知られて居る通り、種類も大変豊富です。贈り物などで一番多いのが「大輪胡蝶蘭」でその名の通り大きな花びらが特徴的です。それよりも小さな「アマビリス」は大輪をそのままコンパクトにしたようなゴージャスさもあります。桜をイメージしたハルガスミや、そのハルガスミの花びらを丸くしたかわいらしさ溢れるさくらこなどもあります。他にもたくさん種類がありますが、花屋さんの店頭でみられる種類は以上の四種が有名といえるでしょう。

・家に持ち帰ったとき行うべきこと
様々な種類や色を持っている胡蝶蘭、どれも購入したときや頂いた時には胡蝶蘭の美しさを一層華やかに引き立ててくれるラッピングが施されていることがほとんどではないでしょうか。ゴージャスで、しばらくそのままにしておきたいと思うでしょうが、ラッピングは胡蝶蘭の健康のためにはあまり良いとは言えないので、最初の水遣りの際に取り外していただくことをおすすめします。というのも、ラッピングをした状態のままでは鉢内の水分が逃げずに留まってしまうのです。そして水遣りをそのままの状態で行ってしまうと、鉢内の水分が多くなってしまい、カビや根腐れなど花の病気の原因となってしまうのです。ですので、見た目に美しいラッピングも、長くそのままにしておけばおくほど、胡蝶蘭の寿命を短くしてしまうので持ち帰ったらすぐに外していただくことが重要になります。

・胡蝶蘭の置き場所は直射日光が当たらない場所
 ラッピングを外した後は、家の中のどの場所に置くかという問題が浮上してきます。胡蝶蘭を育てる上で重要なのは、光が当たるかどうかという問題の他に風や湿度です。まず、室内に置く場合は、十分に明るさがあり、風通しが良い場所ならば基本的にどの場所に置いていただいてもかまいません。ただし、絶対に避けるべき場所があります。それは、直接日光が胡蝶蘭にあたってしまう場所(窓際など)とお風呂場です。直射日光が当たってしまうと葉焼けを起こしてしまい、ひどい場合にはその弱った場所からウイルスに感染してしまうといった問題を引き起こします。ですので、窓際に置く際にはレースのカーテンなどで間接的に日光を浴びさせると良いでしょう。もし、葉焼けを起こしてしまった場合には、すぐさま日陰に移動させ、殺菌剤を散布することが重要です。葉の緑の部分がほとんどなくなってしまっていれば、その葉を除去することで様子をみて下さい。胡蝶蘭はもともと根腐れが起きやすく、一度鉢から引き出して芯の部分の無事を確認できれば植え替えとその後の対処によって回復できる場合がありますが、病気にならないための環境を確保することがまずは第一です。室外でも同じく、直射日光は胡蝶蘭の敵ですので、遮光ネットなどを張り、害虫から花を守るために直置きは避けた方がベターです。50~60センチほどの台を設置し、その上に鉢を置くと良いでしょう。
 また、季節によっても置き場所が重要な胡蝶蘭は、冬を越す際に十分な配慮が必要な花です。もともと丈夫なのですが、なるべく暖かい場所に鉢を置く必要があります。といっても暖房器具の正面などは花が痛む原因となりますので、避けるべき場所といえるでしょう。

・胡蝶蘭を植え替えよう!準備するものは?
 そうして置き場所を決定でき、花を一通り楽しめたならば、支柱を外して、下から数えて4節ほど残して茎をカットし、植え替えを行います。胡蝶蘭の寿命を延ばすためにも植え替えは欠かせないお手入れといえます。胡蝶蘭は、最後の花が枯れるまで1~3か月ほど楽しむことができますが、花が散って終わりではなく、病気にかかったりしない限り何度でもその花を咲かせ、長いもので50年近く生きるといわれています。その長い寿命を全うさせるために花が終わるとすぐに植え替えを行います。適切な季節は4月から遅くとも6月までされ、病気などの特別な場合を除いて夏や冬は植え替えを避けることをおすすめします。また、頻繁に植え替えを行ってしまうのも花の根を痛め、寿命を縮めかねませんので、2年に1度程度に留めておきましょう。
胡蝶蘭の植え替えに必要なものは、植え替え用の新しい鉢、用土、はさみ、肥料です。まず鉢ですが、用土の種類によってそれぞれ適切な鉢があります。バークの場合はポリポット鉢、水苔の場合は素焼き鉢が良いとされています。その際にもともと水苔で栽培されていた胡蝶蘭をバーグに植え替えることは問題ありません。それぞれの用土の特徴として、バークは腐りにくいので病気になりにくいことが長所として挙げられます。また、透明のポリポットに植えれば鉢の中が観察でき、水遣りなど管理しやすいため根腐れなどを事前に防ぐことができます。しかし、バークの大きさや種類によって水遣りなどの方法が異なるので、それぞれに適した方法を調べないといけないことが短所といえるでしょう。水苔は、もともと胡蝶蘭を水苔で栽培していたという歴史があるので、育て方など管理方法が明確でわかりやすいことが特長です。反対に水苔自体が腐りやすく、細心の注意を払って様子を観察することが重要です。

・いよいよ植え替え!手順と注意事項
 必要なものが揃えばいよいよ植え替えです。胡蝶蘭は豪華に魅せるため寄せ植え(3本立てや5本立てなど)が基本なので、植え替えの際は1株ずつ分けて植え替えを行うと良いでしょう。その数と同数の鉢を忘れずに準備してくださいね。まず、花芽を消毒したはさみで除去し、続いて根を傷めないよう注意を払いながら、古い用土や根、黄色に変色した葉があれば取り除きます。この時に、用土が水苔であれば水で湿らせた水苔を根の周りに巻き付けます。そして新しい鉢に移して15日から20日間は水遣りを控え、その後10日に一度ほどコップ一杯の水遣りを行います。バークの場合の植え替えは、まずバークをひと掴み鉢の中に入れたあと固形肥料を入れて、その上からまたバークをかぶせます。この時に肥料が根に直接触れることを避け、株を鉢の中心に置いた後バークを敷き詰め、一週間は水遣りを控えるのが望ましいです。その後は一週間に一度、水苔同様コップ一杯の水を与えます。これで胡蝶蘭の植え替えが一通り終わったことになりますが、気を抜かずに観察、お手入れをしなければ、次の花が咲くのを見るのは難しいといえるでしょう。

・胡蝶蘭には肥料をあげるべき?
植え替えが終わり、次の年の花を待っている期間にも、もちろん胡蝶蘭の手入れが必要になってきます。その中でも肥料は胡蝶蘭が元気に成長するのには欠かせないものといえます。肥料にも種類があり、水遣りの際に混ぜる肥料、一週間に一度だけ与える肥料、植え替え時に根の成長を促進させるため混ぜる肥料があります。肥料を与えるタイミングは、新しい根がたくさん伸びてきた時がベストなので、気温が上がってきている5月頃に与えますが、この時に新しい根が伸びてきていない場合は、肥料を与えることを避けましょう。先端が緑色の新しい根が確認できたなら、10月の寒い時期を迎えるまでは一週間に一度水の代わりに液体肥料を与えます。液体肥料は、ラベルに表示された濃度を守って与えることが大切で、記載された通りに薄めてから与えることが大切です。また、植え替えや鉢増しの際に加えるのも良いタイミングといわれています。

・水遣りの方法
 胡蝶蘭の水遣りで一番重要なことは、鉢の中の空気を入れ替えてあげることです。少しずつ水をあげていては中の空気は留まったままになってしまうので、鉢の大きさ・花の大きさなどをみながらたっぷりと水をあげることが胡蝶蘭の水遣りでは大切なのです。ですが、同時に根腐れにも注意しなければならないため、次に水を与えるときには土に湿り気がない完全に乾いた状態か確認してから、水を与えることがとても重要といえます。ですので、少し乾かし気味かな?と思うタイミングの水遣りの方が根腐れの心配がなく、安心といえるでしょう。また、梅雨や冬などは土が乾燥しづらく、先ほどは一週間に一度コップ一杯の水遣りを行うべきとしましたが、季節や状況に応じて臨機応変に水遣りを行えることが、花を咲かせることに繋がるのです。また、胡蝶蘭の葉に水を供給することを葉水といいます。葉水はもともと空気中の水分を葉や根から吸収して成長する胡蝶蘭の葉の特性を活かすために必要といえます。葉水をすることで、水苔の場合は必要以上の水遣りを控えることができるので、根腐れを回避することができるのです。葉水は特に夏と冬が重要で、時間帯は夏には胡蝶蘭の温度を下げる目的で夕方、冬には朝の10時までに行うことが望ましいとされています。ホコリ除けやハダニの繁殖も防ぐことができるので、葉水は胡蝶蘭を育てる上で欠かせないといえるでしょう。正しい手順を守って手入れを行い、順調に育てば新芽がでることがあります。そのまま成長して、葉が3枚ほどになったのを確認して別の鉢に移し替えてあげましょう。新芽はだいたい2~3年をかけて花が咲く株に育つので、気長に花が咲くまでお手入れを続けてあげて下さいね。

・胡蝶蘭を育てる時に気を付ける病気や害虫
 これまで胡蝶蘭の特徴や手入れの仕方を述べてきましたが、胡蝶蘭が毎年花を咲かせるようにするためには病気にかからないこと、害虫から花を守ってあげることが重要です。特に先ほどから何度も述べている根腐れは、胡蝶蘭が枯れてしまう一番多い病気となっているので注意が必要ですが、高温多湿の場所に置かず、風通しの良い場所に置くことと、土がカラカラになるまで水遣りをしないということを守れば避けることができます。また、軟腐病という病気にかかってしまうと、葉や地ぎわに斑点を生じて、急速に全体に拡大、そして褐色に腐敗してしまいます。細菌性のものと真菌性のものがあり、対処法が異なるので見極めが重要となってきます。細菌性は悪臭を放つことが特徴なので、抗生物質の投与が必要です。真菌性は、悪臭がなく侵された部分を切除し、その部分に薬剤を塗るといった対処法があります。また、胡蝶蘭につきやすい害虫はカイガラムシとハダニが挙げられます。カイガラムシは胡蝶蘭に寄生する害虫で、購入したときから付いている場合や他の株から寄生した場合があります。気づかない間に大量に発生してしまうことがあるので、初期での駆除が重要でしょう。古い葉をこまめにとって、カイガラムシを見つけたら胡蝶蘭を傷つけないようガーゼやピンセットを駆使して取り除きます。一度カイガラムシがついた株は、カイガラムシが寄生しやすくなるので、他の健康な株と離して管理してください。ハダニは高温の梅雨明け後に発生しやすいので、葉水で水分を補うことで予防できます。寄生すると殺ダニ剤を使用し駆除を行います。

胡蝶蘭を病気や害虫から守ることで寿命はぐんと延びます。丁寧に慈しみ育てることで毎年綺麗な花を咲かせてくれる胡蝶蘭。贈られたときの嬉しさを思い出させてくれるので、一度育ててみてはいかがでしょうか。きっと花が咲くたびあなたを楽しませてくれることでしょう。
ページの先頭へ トップページへ