【胡蝶蘭の育て方・外】季節によるタイミングや注意点
胡蝶蘭はもともと熱帯のジャングルに生息している植物です。
そのため外で育てる場合は、寒い冬はなるべく避け、それ以外の季節の間で楽しむことをお勧めします。
また、室内で育てる場合と違い、直射日光を浴びると根が変色してしまったり、胡蝶蘭自体が弱ってしまうことがありますので、
直射日光を避けるため、日陰に置くか遮光用のネット等を張るとよいでしょう。
特に夏場は日差しが強い状態が朝から夕方まで長時間続きますので、50~70%程度遮光するよう心がけましょう。
また、湿度管理も重要です。胡蝶蘭の原産地は高温多湿な場所ですので、夏場は基本的に問題ありませんが、
冬場の屋外は比較的乾燥しますので、寒さ同様、冬はなるべく避けることが好まれます。
冬に胡蝶蘭を外で育てるときの注意点
暖かく高温多湿の地方が原産の胡蝶蘭は冬が苦手です。冬は胡蝶蘭にとって寒すぎますし、乾燥しているため、外で育てることは非常に厳しい環境になります。
そのため冬場に外で育てる場合は、日中は比較的暖かい場所に置き、寒さの厳しい夜間は段ボールを逆さにして胡蝶蘭を覆い、外気の寒さから守るようにしましょう。
段ボールを被せることで、保温効果だけでなく保湿効果も期待できます。
また、水やりを行う際は、冷たい水道水ですと胡蝶蘭が弱ってしまいますので、室温くらいの水を用意してあげるようにしましょう。
そして水の量は通常の半分程度にしましょう。通常の量の水をあげてしまうと、根がずっと湿った状態になり、根腐れの原因になりますので注意が必要です。
4月に胡蝶蘭を外で育てるときの注意点
4月は春といっても、まだまだ寒い日もありますので冬場同様油断せずに胡蝶蘭を育てるよう心がけましょう。
水やりについても水道水をあげるのではなく、室温程度の水をあげましょう。
また、寒暖差が徐々に大きくなる季節ですので、朝露などがついた場合は、葉の表面をこまめに拭いてあげるといいでしょう。
夕方から夜間は、まだまだ温度が下がりやすいですので、おおむね15度以下になったら段ボールを被せてあげて1夜を過ごすようにしましょう。
もし、比較的暖かな日が続くようでしたら植え替えを行うチャンスです。
しかしながら4月中の気温が低い場合は5月に植え替えを行っても問題ありません。気温と相談しながら植え替えのチャンスを待ちましょう。
北海道で胡蝶蘭を育てる時の注意点
北海道で冬場に外で胡蝶蘭を育てることは、お勧めしません。
北海道内で地域差はあるものの、本州に比較して気温が低いため、熱帯生まれの胡蝶蘭には、かなり厳しい環境といえるでしょう。
そのため、冬場は特に室内で育てるようにしましょう。ただし、室内だと言って、日中に窓際に置いて日に当てることは避けましょう。
北海道は冬場とても寒い地域です。
窓際から外の冷気が流れ込んでくる可能性がありますので、窓際ではなく、蛍光灯の明かりでも十分ですので当ててあげるようにしましょう。
また、冬以外の季節でも春先や秋から冬にかけて、寒い日はなるべく室内に置いて育てるように心がけましょう。それ以外の季節は、外に出しても大丈夫です。
【胡蝶蘭の育て方・外】屋外に出すときの注意点
胡蝶蘭を室内から屋外へ出すときは、天気のよい比較的暖かな日を選びましょう。
胡蝶蘭の育つ環境の適温は18℃から30℃と言われていますので、この条件に当てはまる日が最適と言えます。
この気温帯より低かったり高かったりすると、胡蝶蘭が弱ってしまうことがありますので注意が必要です。
また、天気のよい日は直射日光が強い可能性が高いですので、その場合は遮光用ネットを用いて、日差しを遮るよう気を付けましょう。
置く場所についても、空気が溜まりやすいような吹き溜まりのような場所ではなく、風通しのよい場所に置くと胡蝶蘭を長く育てることができますので注意してみましょう。
よって、屋外に胡蝶蘭を出すときは、天気・日差し・風通しの3つがポイントになります。
外で胡蝶蘭を育てる時の日光と葉焼けについて
胡蝶蘭は直射日光が苦手です。そのため、胡蝶蘭を外で育てる場合は遮光用ネットを使用して、日光を遮るようにしましょう。
尚、直射日光に並んで注意しなければならないのが、コンクリートやアスファルトなどの地面からの照り返しです。
胡蝶蘭を外に置く場合は、照り返しの少ない地面などに置くことをお勧めします。
また、直射日光を当ててしまうと、「葉焼け」といって、葉の組織が壊れて死んでしまう症状が起きてしまいます。
葉焼けをしてしまうと、葉の表面の機能がなくなりますので、胡蝶蘭自体の栄養状態が悪くなり、枯れてしまう原因にもなりかねません。
また万が一、葉焼けが起きてしまった場合は、早めに葉焼け部分を切り取るようにしましょう。
外で胡蝶蘭を育てる時の湿度と根腐れについて
胡蝶蘭の原産地は熱帯雨林ですので、多湿な環境を好みます。最低でも湿度を30%以上にするとよいでしょう。
ただし、湿度を高くするために、水やりを沢山することは好まれません。
胡蝶蘭は、水をやりすぎてしまうと根腐れを起こしてしまい株自体が枯れてしまいます。
実は根腐れというのが、胡蝶蘭が枯れてしまう原因のトップなのです。根腐れを防ぐためには適度な水やりが大切です。
具体的には植え込み材が完全に乾くまでは水やりをせず、乾いたタイミングで水やりを行います。
水の量は受け皿にお水を貯めない程度にしましょう。また、大輪と呼ばれる大きな胡蝶蘭ほど水やりの回数は少なくすることがポイントとなります。
大きな胡蝶蘭はそれだけ受けこみ材が多いため水を多く保湿しているためです。
外で胡蝶蘭を育てる時の気温や適温について
暖かい地方が原産地である胡蝶蘭は、比較的寒い日本の冬は苦手といえます。
そのため、外で育てる場合は冬以外の季節で楽しむことをお勧めします。胡蝶蘭を育てる際の適温は18℃から30℃の間といわれています。
よって、冬以外の季節でも適温よりも寒すぎたり暑すぎる日の場合は、適宜、胡蝶蘭を室内に入れてあげるなど、適温に過ごせるよう気を付けてあげるとよいでしょう。
また、日中は適温であったとしても、夜間や明け方にかけて気温が下がることも多々ありますので、その場合は段ボールを逆さにして胡蝶蘭の上から被せてあげたり、
一時的に室内に移動させるなど、胡蝶蘭を保温させてあげることを検討し、温度管理を適切に行うようにしましょう。
外で胡蝶蘭を育てる時の水やりについて
胡蝶蘭は水を沢山やりすぎてしまうと、根腐れを起こしてしまい、株自体が枯れる原因となりますので注意が必要です。
逆に全く水を上げないと、胡蝶蘭が水分不足で枯れてしまうので適切に水をあげる必要があります。
具体的には、植え込み材が乾いた時点で水をあげるようにします。水の量は、受け皿に水が溜まらない程度の量がベストとなります。
ちなみに、大輪と呼ばれる大きな胡蝶蘭ほど水やりの回数は少なくなる傾向にあります。
それは、大きな胡蝶蘭はそれだけ受けこみ材が多いため、水を多く保湿しているためです。
基本的に水やりに関しては屋内・屋外で違いはありませんので、植え込み材が乾いたら水やりをする、と覚えておくとよいでしょう。
マンションや一軒家のベランダに胡蝶蘭を出す際の注意点
マンションやベランダで胡蝶蘭を育てる場合は、高層階にいくほど風が強くなりますので、胡蝶蘭が強い風に直接あたらないよう対策をしてあげましょう。
遮光シェードやすだれなどで対策を行うと、風対策のほかに日よけ対策もできますのでお勧めです。
特にすだれのように適度に隙間のある材質を使用すると、風がほどよく通り抜けることで空気の入れ替えにもなり効果的です。
また、一軒家のベランダで育てる場合は、地面に直接置くのではなく、スタンドや台など、ある程度高さのあるものの上に置くとよいでしょう。これにより、直射日光を防ぐことができたり風が通り抜けるため、鉢の中の空気が入れ替わることで、胡蝶蘭が育ちやすい環境となります。
胡蝶蘭の必要な部分を食べてしまう虫の対応
胡蝶蘭の葉の色を観察すると、白い点があったり、葉に艶ながないことがあります。
これは害虫によって元気がなくなっている可能性のあるサインです。害虫は一度発生すると、広まるのがとても速いですので、早めに対処する必要があります。
対処方法としては、まずは市販の殺虫剤を使用してみてください。
ただし、カイガラムシという害虫は幼虫のうちは殺虫剤で対処できますが、成虫になると殺虫剤では対処できません。
葉の裏にいることが多いですので、成虫を見つけたらつまようじなどで取り除いてあげましょう。
ちなみに、カイガラムシは白い粉のようなもので覆われているような見た目をしています。
また、害虫の他にナメクジも葉を食べてしまうため胡蝶蘭には天敵です。見つけたらすぐに取り除くようにしてください。