マイクロ胡蝶蘭とは?他の胡蝶蘭との違いとマイクロ胡蝶蘭の育て方
胡蝶蘭といえば、開業のお祝いや冠婚葬祭で贈られる大輪の胡蝶蘭をイメージされる方が多いのではないでしょうか。 豪華で見栄えのする美しい胡蝶蘭なので、お祝いのプレゼントとして贈るのには最適な反面、自宅に飾って楽しむのには大きさ的にも、価格的にも少々手を出しにくいのが現状です。 しかし、実は、胡蝶蘭にはとても小さなサイズでお手頃価格の「マイクロ胡蝶蘭」という品種があり、ご自宅で気軽に楽しめる胡蝶蘭として近年人気が高まっています。 こちらの記事では、そんな小さくて可愛らしい「マイクロ胡蝶蘭」についてご紹介します。
マイクロ胡蝶蘭とは
マイクロ胡蝶蘭とは、微小を意味する「マイクロ」が名前に付いている通り、数ある胡蝶蘭の品種の中でも、最も小さなサイズの胡蝶蘭のことです。 蘭は世界で約15,000種、日本で約230種と非常に多くの品種がある花として知られており、胡蝶蘭だけでも約50種の品種があるとされています。 その品種の中でも、より小さな種類の胡蝶蘭同士を掛け合わせてゆき、長い年月を掛けて品種改良の末に誕生したのがこの「マイクロ胡蝶蘭」です。 具体的な大きさとしては、大輪胡蝶蘭の大きさ(高さ)が鉢底から計って約75~85cmであるのに対し、こちらのマイクロ胡蝶蘭は約25~30cmと、大輪と比べて3分の1程度の大きさしかないと考えると、イメージがしやすいかと思います。 胡蝶蘭の産地として有名なのは愛知県、福岡県、徳島県ですが、こちらのマイクロ胡蝶蘭をはじめとする小さな胡蝶蘭の生産地として名を挙げているのが千葉県旭市です。 マイクロ胡蝶蘭は胡蝶蘭をより気軽に、身近に楽しめるとして人気が高まっており、今後力を入れる生産者さんが全国的に増える可能性がありそうですね。
マイクロ胡蝶蘭と大輪、ミディ、ミニ胡蝶蘭の違いは?
▲左:大輪胡蝶蘭 右:マイクロ胡蝶蘭
前述の通り胡蝶蘭には非常に多くの品種がありますが、大きさ別に分けると「大輪」、「ミディ」、「ミニ」、「マイクロ」の4種類となります。
花の大きさは、花びらの横幅×縦幅で割り出した「花径」という単位で表され、大輪胡蝶蘭では花径約10~15cm、ミディ胡蝶蘭では約6~9cm、ミニ胡蝶蘭では約3~6cm、マイクロ胡蝶蘭では約2〜5cmとなっています。 これらの花径を見てお気づきになられるかと思いますが、ミニとマイクロでは花径がほとんど変わらないため、お店によってはミニ胡蝶蘭とマイクロ胡蝶蘭を区別せずに、どちらかの名称に統一して販売しているところもあります。 また、高さについては、大輪胡蝶蘭が鉢底から計って約75~85cm、ミディ胡蝶蘭が約40cm、ミニ胡蝶蘭が約20~35cm、マイクロ胡蝶蘭は約10~30cmとなっており、花径においても、高さにおいても、マイクロ胡蝶蘭が最も小さな胡蝶蘭です。
マイクロ胡蝶蘭の魅力
マイクロ胡蝶蘭の魅力は、その小さなサイズと価格にあります。 マイクロ胡蝶蘭は鉢サイズで言えば2.5号鉢程度、直径6cmほどなので、大輪胡蝶蘭やミディ胡蝶蘭と比べて置き場所を選ばず、テーブルの上や棚の上など室内のちょっとした場所にさり気なく飾ることができます。 小さいからと言って、花の色の種類も他の胡蝶蘭に引けをとらず、薄いベビーピンクや濃いピンク、紫がかったピンク、黄色やオレンジ等々たくさんあり、お部屋のイメージに合わせたお好みの色を選ぶことができます。 また、胡蝶蘭の価格は花の大きさ(花径)に比例して大きいほど高くなる傾向があり、花径の小さなマイクロ胡蝶蘭は大輪胡蝶蘭よりも安価に購入することができるのも嬉しいところです。 本数にもよりますが、大輪胡蝶蘭の相場がだいたい15,000~40,000円前後なのに対し、マイクロ胡蝶蘭は2,000~5,000円前後となっており、手土産やささやかなお祝いのプレゼントとしても最適です。
マイクロ胡蝶蘭の種類と人気商品は?
マイクロ胡蝶蘭は鉢植えをはじめとして様々な形で販売されていますが、人気が高いのは1本立ちの商品です。
大輪胡蝶蘭では3本立ちや5本立ちが主流となりますが、マイクロ胡蝶蘭の小ささや可愛らしさがより際立つことから、マイクロ胡蝶蘭では1本立ちの商品が多く見られます。 マイクロ胡蝶蘭は通常の鉢植えの他、ギフトBOXやカプセルに入っている状態のままお水をあげて飾ることのできる便利な商品もあり、特にカプセル入りのものは生け花が禁止の病院であっても受け入れられる場合があり、お見舞い用としても人気が高いです。 その他、苔玉仕立てにしたお洒落なマイクロ胡蝶蘭や、容器の目安線までお水を入れておくだけで勝手に必要分だけを底面給水してくれる初心者にも安心なアクアポット入りの商品もあり、より手に取りやすく、育ててみたくなるような魅力溢れる商品がたくさんあります。 苔玉 マイクロ胡蝶蘭 1本立ち マイクロ胡蝶蘭 MIX 2本立ち マイクロ胡蝶蘭 リトルブーケ 1本立ち
マイクロ胡蝶蘭の育て方
小さなマイクロ胡蝶蘭ですが、育て方は大きな胡蝶蘭と変わらず、花持ちも約1~2ヶ月間と長期にわたってきれいな花を楽しむことができます。 ここではマイクロ胡蝶蘭の育て方・管理方法について紹介します。マイクロ胡蝶蘭の置き場所
胡蝶蘭を育てる上で一番大切なのは置き場所であり、直射日光の当たらない明るく風通しの良い場所が適しています。 そのため、よく窓際に置かれる方が多いようですが、胡蝶蘭は本来、熱帯・亜熱帯地方に生息しており寒さには弱い性質のため、冷たい風の吹き込む冬場には注意が必要です。 最低でも10℃以上、できれば18~25℃くらいの温度を保てる環境に置いてあげるのが理想となります。マイクロ胡蝶蘭の水やり
水やりは1~2週間に1度の頻度で行い、毎日行う必要はありません。 根元が乾いていたら水をあげるくらいで丁度良いため、忙しい方でもお世話がしやすい点が嬉しいところです。
水をやりすぎると根腐れしてしまう可能性がありますので注意が必要です。