森田洋蘭園さん(埼玉県川越市)の紹介-胡蝶蘭の生産者

森田洋蘭園
当店では、全国各地の生産者さんから胡蝶蘭をお送りしております。今回はその中のひとつ、「森田洋蘭園」さんをご紹介致します。

森田洋蘭園さんは、1971年に創業し50年以上もの歴史を持つ洋蘭園です。胡蝶蘭栽培の原型が確立されていなかった時代に、埼玉の小江戸・川越の地で産声を上げました。 創業当時、日本では胡蝶蘭を一年中供給する栽培技術は洋蘭園業界全体になく、冬の1月と2月のみの出荷となっていました。更に、需要が多い為に当時は高額な価格でお客様の元へお届けしていました。胡蝶蘭のイメージとして高級感や豪華なイメージがあるのは当時のなごりかもしれません。

世界中で開花技術が研究され、アメリカの研究者の論文では低温で花芽が出るということは紹介されていましたが、実用化している生産業者は日本に限らず、世界的にもいませんでした。その中で、創業者である森田康雄さんは「商品として成熟したものにするには、一年中供給できるようにしなければいけない」と考え、創業当初から開花を自由にコントロールし、季節に関わらず一年中安定した供給が出来るように挑戦していきました。

夏の気温が高い時期を過ごした後の、秋の気温が低くなって冬に胡蝶蘭が開花する事に着目した森田さんは、2ヵ月の間高温を維持し、それから低温にする事を試したところ、見事100%の花芽を出すことに成功しました。

それらを踏まえ、安定した出荷を実現する為に24部屋もの広大なビニールハウスを用意し、独自開発された温室環境制御システムを利用して管理した結果、試行錯誤から約5年でようやく開花調整を完全に実用化しました。現在、季節の制限が無く一年を通して安定した高品質な、開花状況の良い胡蝶蘭をお客様の元へお届け出来るのは、過去の長い期間による挑戦があったからなのです。 こうして完成した技術は自社のみにとどまらせることなく、研修にきている他の生産者にも惜しみなく伝え、雑誌等を通じて森田洋蘭園のノウハウを公開しました。

胡蝶蘭の育成方法だけでなく、近年、国内の多くの生産者が海外から輸入された花を咲かせるだけの生産者が大半を占めるなか、胡蝶蘭の多種多様な色彩を多くの方に知ってもらうため、森田洋蘭園さんはオリジナル品種の育種から苗づくりまでひとつの品種あたり約10年という長い歳月を費やしながら、数々のオリジナル品種を生み出して来ました。

オリジナルの品種によっては、高品質な胡蝶蘭を育成する為にコストや栽培期間が長くかかる事で他では敬遠されがちな、素焼き鉢を使用しています。素焼き鉢を使用する事で通気性が良くなり、根を健全に作る事が出来るため高品質な胡蝶蘭を栽培する事が出来るのです。

森田洋蘭園さんは洋蘭業界ではとても有名な生産者で、毎年行われている世界らん展日本大賞という日本中の洋蘭生産者が出店する展示会では2015年に「アポロン」という品種で胡蝶蘭大輪系部門の最上位であるブルーリボン賞を受賞した実績があります。アポロンだけでなく、森田洋蘭園さんではブルーリボン賞を胡蝶蘭で4回、カトレヤで1回受賞した実績を誇ります。また、過去には農林水産大臣賞を2回も受賞した実績をもちます。

お客様の元へ安全にお届けする為に胡蝶蘭の育成だけでなく、配達環境も一切妥協はしません。胡蝶蘭の最大の魅力である花びらが傷つかないようにスタッフが茎ひとつひとつに紙を巻き、丁寧に梱包していきます。また運搬時に使用する箱にもこだわり、振動に耐えられるよう頑丈に、そして胡蝶蘭独特の形に合わせて改良し、輸送中に枝がグラグラと揺れてしまわないように前と後ろを固定されています。

集荷に関しても、1日に何度も行う事でお客様の細かな要望にお応えすることができ、配達場所によっては自社の配送システムを運営する事でお客様の元へ新鮮で高品質な胡蝶蘭をお届けする事が出来るのです。
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