胡蝶蘭の水栽培の基本の育て方

胡蝶蘭の水栽培について
これから胡蝶蘭を水栽培で育てたいと考えている人は、育て方に悩むことが多いでしょう。胡蝶蘭を水栽培するならば、正しい方法で育てないと問題が起きることがあるからです。そこで、胡蝶蘭を水栽培する際の基本的なやり方やおすすめの器、根腐れを防止する方法などを紹介します。
胡蝶蘭の植え替えページを参考に
鉢に入った胡蝶蘭を取り出し、余計な根をきれいなハサミで切り取って水を入れた容器に移し替えるだけで胡蝶蘭の水栽培ができます。
胡蝶蘭の水栽培とは

胡蝶蘭は通常バークや水苔などの植え込み資材を使って育てますが、植え込み資材を使わずに水の中で育てる方法です。
胡蝶蘭の水栽培の基本的な方法

胡蝶蘭は水栽培で育てることができます。植え込み資材を使わない方法のため、衛生的であり、室内でも気軽に取り入れることができます。胡蝶蘭は根に水をしっかりと蓄えられるため、水栽培であっても、しっかりと栄養を与えることができれば育てられます。
胡蝶蘭の水栽培は水に漬けるだけで良いです。ただし、水を与えるだけでは成長のための栄養を与えることができません。そこで、胡蝶蘭の水栽培では肥料を活用する必要があります。液体肥料を使えば、水に肥料を溶かすことで水を通して胡蝶蘭に栄養を与えることができるのです。
水栽培では、水を入れるための器を用意して、その器に合わせて胡蝶蘭をカットして高さを調整します。そして、器に水を入れてから胡蝶蘭を入れて育てるという流れです。ただし、他の植物を育てるときと同様に日光や湿度など外部環境に気をつけることも重要です。
胡蝶蘭を水栽培するときの器について

胡蝶蘭をこれから水栽培するならば、どのような器を利用するのか決めなければいけません。そこで、水栽培するために必要な器を紹介します。
器は何でも良い
実は水栽培する際に用いる器は基本的に何でも良いとされています。水を入れられるものであれば、器として活用することが可能です。
そのため、フラワーベースやペットボトルの空き容器で胡蝶蘭を水栽培している人もいます。あるいはグラスを活用したり、オシャレな器を特別に用意したりする人もいるのです。廃品を活用して器に仕立てられるため、今ある不用品を有効活用できるでしょう。
幅広い工夫を取り入れて育てている人がいます。
ペットボトルを使って胡蝶蘭を水栽培する

胡蝶蘭の水栽培ではいろいろなタイプの器を活用することができるのですが、その中でもおすすめできるのがペットボトルです。ペットボトルを活用するメリットは下記の通りです。
・特別に器を購入する必要がない
・透明なため水分量を確認しやすい
・手軽に複数の器を用意することができる
・しっかりと洗えば清潔であり特別な消毒も不要
胡蝶蘭を育てる際には、後で花が散ったときに株分けの作業が発生します。その際にも複数の器をすぐに用意しやすいのがペットボトルの利点です。
透明なため、どのくらいの水分量をすぐに確認できます。根腐れを防ぐために水量の細かな調整が鍵となるため、中身を確認しやすいのはとても助かるポイントです。しっかりと洗うことで清潔な状態を比較的簡単に保ちやすいのも特徴です。
胡蝶蘭をペットボトルで水栽培する方法
市販のペットボトルを適切な大きさに切り、水を入れて胡蝶蘭を入れるだけです。
写真では2Lの水のペットボトルを使用しております。
ジュースなどのペットボトルではなく水のペットボトルを使用するようにしましょう。
水栽培するときの器を選ぶ際の注意点
水栽培する際にはあまり背が高く不安定な器を選択することはおすすめしません。
水栽培では根が水に浸かっている状態のため、何の支えもないからです。胡蝶蘭の水栽培は器が不安定な状態になりやすいため、背の高い器を用いると転倒する可能性があるため注意しましょう。
それほど大きくはなく、底が丸い器が適しています。これらの条件を満たす器がペットボトルです。
また、これから育てたい品種のサイズに合った器を選択するのも大切です。適切なサイズの器を用意しないと固定しにくいからです。
器の口の部分のサイズが葉のサイズより小さいと安定します。購入する前にあらかじめサイズをチェックして、適合する器を探しておきましょう。
胡蝶蘭の水栽培で根腐れを防止する方法
胡蝶蘭を水栽培していると根腐れという症状が出ることがあります。そこで、根腐れの症状の特徴や防ぐための方法について説明しましょう。
根が傷んだり腐ったりするのが根腐れ
胡蝶蘭を栽培しているときに枯れる症状が出るのはよくあります。その大きな原因は根腐れです。根腐れとは根が傷んだり腐ったりすることです。
根が腐ると水分や栄養の吸収力が弱ってしまい、胡株がしだいに弱まっていきます。そして、最終的には植物体そのものが枯れることがあるのです。
水のやり過ぎが原因
根腐れする大きな理由は水のやり過ぎです。特に水栽培では何らかの対策をしておかないと胡蝶蘭が水を過度に吸収するケースが出てきます。
これでは根腐れが生じるリスクが高いため注意しましょう。
根腐れを防ぐ方法
水栽培では、何か対策を取り入れて根を水につけすぎないようにすることが大切です。そのために水栽培では胡蝶蘭を水に浸けるタイミングと、乾燥させるタイミングを交互に繰り返します。
そうすることによって、根をしっかりと乾燥させて根腐れを避けられます。3日程度日陰に置く時期を設けることで根を乾燥させられます。その後は再び器に入れて水を吸収させ、葉の様子を観察して再び乾燥させるのを繰り返すのです。
根腐れを見分ける方法
毎日、しっかりと胡蝶蘭を観察していれば、少しの変化にもすぐに気がつくことができます。根腐れは初期の症状が葉に見られることが多いため、しっかりと注目しましょう。葉が乾燥してシワシワになっているときは要注意です。普段と少しでも違う部分があれば、それは根腐れの初期症状の恐れがあるため、すぐに根を乾かしましょう。
もし根腐れしてしまったら胡蝶蘭の根腐れページを参考に根を取り除くようにしましょう。
胡蝶蘭を元気に育てるためのポイント
胡蝶蘭が元気な状態をキープするための秘訣について解説します。
胡蝶蘭をしっかりと観察して水やりの頻度を見極める
胡蝶蘭は水に浸けてから乾かすのを繰り返しながら育てることになります。このときに、どの程度の日数だけ水に浸けておき、いつ乾かすべきか具体的な基準はありません。
それぞれの生育環境や個体差などが影響するからです。基本は植物体の様子を見ながら水やりと乾燥を繰り返していきます。そのため、しっかりと観察して臨機応変に対処することを心がけましょう。
基本的に胡蝶蘭は丈夫な植物のため、多少の失敗があったとしてもすぐに枯れることはありません。それほど神経質さは要求されません。
直射日光と寒さには注意する
胡蝶蘭が特に苦手としているのは極端な暑さと寒さです。この2点には特に注意をしながら栽培してください。直射日光については、カーテンのレース越しに育てるのがちょうど良いです。
適度に光が当たる場所に設置しましょう。直射日光を避けたとしても、まったく光が当たらない環境では枯れます。また、植物体に風が適度に当たる環境に器を置くことも重要です。
胡蝶蘭を冬場に育てる際には暖かい環境を優先させることが重要です。ただし、暖房やクーラーなどの風を直接受ける場所は避けましょう。部屋の温度管理をきちんと行います。夏場に気温が上がりすぎるのも良くないため窓際への設置には注意しましょう。
胡蝶蘭に液体肥料を与える場合は1,000~3,000倍程度に薄める
水の中で元気に成長してもらうためには、肥料を活用して十分な栄養を補給させることが必要不可欠です。その際に水栽培であれば、液体肥料を用います。
このときに液体肥料の濃度を調節することは大切であり、目安としては1,000~3,000倍程度に薄めて用いると良いでしょう。規定量にしたがって利用すると栄養を摂取させすぎることにつながります。それが根腐れを引き起こす要因となるため注意してください。
また、肥料を用いるのは生育期とされている春から秋にかけてです。そのため、冬場には肥料を使う必要はないためこの点も注意しましょう。
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