胡蝶蘭の根腐れ|原因・症状の見分け方・復活させる方法を写真付きで解説
胡蝶蘭の根腐れとは?原因と早期発見のポイント
胡蝶蘭を枯らしてしまう最も多い原因が「根腐れ」です。根が傷んで腐ってしまう状態で、主に水のやりすぎによって起こります。根腐れを起こすと水分や栄養を吸い上げられなくなり、株が弱って最悪の場合は枯れてしまいます。
しかし根腐れはゆっくりと進行するため、早い段階で気づけば十分に復活させることができます。このページでは、根腐れの原因・症状の見分け方・復活させる方法・予防法までまとめました。
根腐れの3大原因
① 水のやりすぎ(最も多い原因)
胡蝶蘭は東南アジアの木に着生する植物で、本来は乾燥に強い性質を持っています。毎日水をあげるのは厳禁です。植え込み材が完全に乾いてから、1株にコップ1杯程度で十分。水やりの詳しい方法はこちら
② 植え込み材の劣化
水苔やバークは2〜3年で劣化し、通気性が悪くなります。古くなった植え込み材は水はけが悪くなり、根が常に湿った状態になって根腐れを起こします。定期的な植え替えが大切です。
③ 受け皿に水を溜めたまま放置
水やり後に受け皿に溜まった水をそのままにしておくと、鉢底から水分が抜けず、根が常に水に浸かった状態になります。水やり後は必ず受け皿の水を捨てましょう。
根腐れの症状の見分け方|葉と根をチェック
葉に現れる初期症状
根腐れの症状は、最初に葉に現れます。以下の症状があれば根腐れを疑いましょう。
・葉のツヤがなくなる(最初のサイン)
・葉にシワが出る(水分を吸い上げられていない証拠)
・葉がしおれる・ぐったりする
・花が咲かない、または咲いた花がすぐ枯れる
・茎にもシワが出ている
複数当てはまる場合は根腐れの可能性が高いです。日頃から葉の状態を観察する習慣をつけておくと、早期発見につながります。
植え込み材に現れる症状
・植え込み材(水苔・バーク)がカビ臭い
・表面に白いカビが発生している
・水やりしてもなかなか乾かない
根の色で健康状態を判断する
胡蝶蘭の根は鉢から飛び出していることが多いため、直接観察できます。根の色で健康状態がわかります。
緑色の根=健康
根が緑色なら健康な状態です。水分を十分に吸収できています。現在の管理方法を維持してください。
白〜銀色の根=乾燥状態(正常)
根の表面が白〜銀色に見えるのは「ベラメン」という保護組織の色で、乾燥している状態です。水やりのタイミングの目安になります。水をあげると緑色に戻ります。
茶色の根=要注意
根が茶色の場合は注意が必要です。ただし品種によって元々茶色い根もあるため、購入時の色を覚えておくことが大切です。茶色でシワシワになっている根は根腐れが進行しています。すぐに切り取りましょう。なお、きれいな茶色で先端が成長している根は新しい根なので切らないでください。
黒い根=根腐れが進行
根が黒くなっている場合は、カビや細菌による根腐れが進行しています。放置すると株全体に広がり、胡蝶蘭の免疫力が低下して枯れてしまいます。早急に対処してください。
白い斑点がある根=フザリューム菌
根に白い斑点がある場合はフザリューム菌の感染が考えられます。この菌は根だけでなく葉にも感染し、急速に黄変・落葉を引き起こします。見つけたら早急に対処が必要です。
根腐れした胡蝶蘭を復活させる手順
根腐れを起こしても、芯(株の中心部分)がまだ元気であれば復活の可能性があります。以下の手順で対処してください。
手順① 鉢から取り出す
胡蝶蘭を鉢からそっと取り出し、古い植え込み材をすべて取り除きます。根の状態を全体的に確認しましょう。
手順② 傷んだ根を切り取る
黒くなった根、茶色でシワシワの根、スカスカで中身がない根を、消毒したハサミで切り取ります。ハサミは必ずライターで炙るか消毒液で殺菌してから使用してください。切り口から菌が入るのを防ぐためです。
手順③ 根を消毒する
切り口に殺菌剤を塗布します。菌の種類に応じた殺菌剤を使用してください。
・リゾクトニア菌(根腐れの最も多い原因菌):バリダシン、モンセレンなどの殺菌剤を根に注ぐ
・フザリューム菌(根に白い斑点+葉が黄変):リドミル、タチガレンを塗布。風通しの良い乾燥した場所に置く
※アルコール・エタノールは胡蝶蘭に有害なため使用しないでください。
手順④ 根を乾燥させる
切り口を乾燥させることが重要です。日陰で3日程度干します。
乾燥時の注意点:
・直射日光は厳禁(葉焼けの原因になる)
・透明なポリ袋に入れて空気穴を開けておく
・地面に置かずにぶら下げる
・1日2回、霧吹きで葉の裏に水分を与える
手順⑤ 新しい植え込み材に植え替える
根が乾いたら、新しい水苔またはバークに植え替えます。鉢底に発泡スチロールを入れるなどして通気性を確保すると、再発防止に効果的です。植え替え後は1〜2週間水やりを控え、根が新しい環境に馴染むのを待ちましょう。
根のトラブルQ&A
根が出てこない場合
根が出てこない場合は、水のやりすぎで根が「もう水は十分」と感じている可能性があります。水やりの頻度を減らし、植え込み材が完全に乾いてから水を与えるようにしましょう。
根が鉢から飛び出す場合
胡蝶蘭は本来、木に着生する植物です。根が鉢から飛び出すのは正常な状態で、空気中から水分を吸収しています。切る必要はありません。ただし、飛び出した根が多すぎる場合は鉢が小さくなっている可能性があるため、ひと回り大きな鉢に植え替えを検討してください。
根と花芽の見分け方
初めて胡蝶蘭を育てる方は、根と花芽を間違えることがあります。見分け方は簡単です。花芽は上に向かって伸び、根は下または横に向かって伸びます。また、花芽は上から3枚目くらいの葉の付け根から出てきます。詳しくは花芽の見分け方ページをご覧ください。
根腐れを予防する5つのポイント
根腐れは予防が最も大切です。以下の5つを守れば、根腐れのリスクを大幅に減らせます。
① 水やりは「乾いてから」が鉄則
植え込み材の表面が完全に乾いてから水を与えます。春〜秋は1〜2週間に1回、冬は月1〜2回が目安です。
② 受け皿の水は必ず捨てる
水やり後に受け皿に溜まった水は必ずその都度捨てましょう。
③ ラッピングは早めに外す
お祝いでもらった胡蝶蘭のラッピングをつけたままにすると、鉢内に湿気がこもり根腐れの原因になります。1週間以内に外しましょう。
④ 2〜3年に1回は植え替える
植え込み材は経年で劣化します。4〜6月に新しい水苔やバークに植え替えて通気性を回復させましょう。
⑤ 風通しの良い場所に置く
湿気がこもる場所は根腐れの温床です。エアコンの風は避けつつ、空気が流れる場所に置きましょう。
根の写真で見る健康状態
胡蝶蘭の根だけの写真
胡蝶蘭の根と葉の写真
胡蝶蘭の根と芯の写真
根腐れしても、芯(株の中心部分)がまだ緑色で元気なら復活の可能性があります。腐った根を切り取り、新しい植え込み材に植え替えましょう。
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