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野趣溢れる胡蝶蘭原種の魅力、購入できる種類と生育方法も解説!

胡蝶蘭の写真
お祝いで頂いたり、店頭で見かけたりする胡蝶蘭は高貴でありながら可憐、洗練された貴婦人のような美しさを持っています。これらの胡蝶蘭は古くから交配を繰り返し、人の手によって華麗に変身を遂げてきました。しかし交配される元の種、原種の胡蝶蘭は交配後の種とは違い、野趣あふれる魅力を多く持っています。野性味たっぷりの胡蝶蘭原種の魅力、購入できる種類と生育方法について解説します。

胡蝶蘭の原種とは

胡蝶蘭の原種とは
胡蝶蘭は学名をPhalaenopsis aphrodite(ファレノプシス アフロディテ)といい、東南アジアを原産とするラン科の植物です。コチョウラン属(Phalaenopsis=ファレノプシス)の総称としても胡蝶蘭の名称が使われています。

通常私たちが目にする胡蝶蘭は原種に交配を重ねて、改良されたものがほとんどです。原種が市場に出回ることは余りありません。胡蝶蘭の原種は一部の例外を除いて、多くが絶滅危惧種に指定されており、保全に力が注がれているためです。

フィリピン、インド、マレーシア、タイ、スマトラ、パプアニューギニアなど熱帯雨林に広く分布しています。熱帯雨林の特徴である高温多湿、1日の寒暖差、他の生物との共生といった問題を克服するために、胡蝶蘭の原種は様々な姿に進化しました。

密林の中で異彩を放つ真紅の斑模様や、宙を舞うような花弁の形は、花粉を運ぶ昆虫を引き寄せるためです。環境に順応するため、常に進化を遂げてきた胡蝶蘭は生命の偉大さ、力強さを私たちに教えてくれます。 人の手から離れた過酷な環境で超然と咲き誇る胡蝶蘭、野生の命の美しさが原種の持つ魅力です。国内で購入できる胡蝶蘭原種を一部紹介します。

・ファレノプシス・アマビリス
胡蝶蘭の原種で最もポピュラーな種類です。台湾、フィリピン、ニューギニア、オーストラリアやジャワ島に分布しています。台湾胡蝶蘭と呼ばれる種類もありますが、こちらは台湾の山間部でも近年はほとんど見られない、とのことです。白花の胡蝶蘭は多くがこの種を交配して作られています。購入可能です。

・ファレノプシス・アンボイネンシス
インドネシア原産の胡蝶蘭で交配種の親種として利用されてきました。花弁に朱赤の斑模様があり、野性味に富んでいます。購入可能です。

・ファレノプシス・セレベンシス
インドネシアセレベス島で発見された原種です。白又は黄色の花を枝にたくさん咲かせます。洋ラン愛好家にとても人気があります。購入可能です。

ファレノプシス・チバエ
ベトナムで発見されました。花色が黄色で栗色の斑模様を持ち、どこか日本的な趣きです。発見者の千葉雅亮氏の名前から命名されています。(『胡蝶蘭の原種』千葉雅亮「胡蝶蘭の原種刊行会」より)希少種ですが購入できます。

このほか、香りがあるファレノプシス・ビオラセア(Phal. violacea)、ファレノプシス ベリーナ(Phal. Bellina)もあります。

胡蝶蘭の原種は購入について

胡蝶蘭の苗を買う前に
胡蝶蘭の原種は国内で人工栽培しているものであれば、通販などで購入できます。原種50種のうち、20種は国内栽培されているようです。世界洋ラン展などを利用すれば、珍しい原種の胡蝶蘭が入手できます。国内で人口栽培していない品種は、原産国で育てられたものを輸入する、という形になります。

胡蝶蘭の原種は原産国において、苗の状態で発芽から6ヶ月まで育てられた後、日本へ輸送されます。海外の生産者と直接やり取りして輸入するには、言語の違いや通関検査、輸送状態など多くの問題をクリアしなければなりません。価格も高額なものになります。胡蝶蘭は生き物ですから、手続きに時間を取られるとトラブルの原因になってしまいます。

胡蝶蘭原種の個人輸入は、かなりハードルが高いタスクといえるでしょう。どうしても原産国の胡蝶蘭が欲しいのであれば、胡蝶蘭専門の業者に相談することをおすすめします。国内生産されている原種を購入し、心を込めて育成するのも、種の保全に役立つ方法といえます。

胡蝶蘭原種の生育方法とおすすめの飾り方

胡蝶蘭の生育
胡蝶蘭の原種は鉢植えの状態で購入します。品種によって性質が異なりますが、多くは熱帯雨林のジャングルで力強く生き延びてきた花樹です。大切に育てて個性的なインテリアとして飾りましょう。生育方法とおすすめの飾り方を紹介します。

生育方法

日本国内で育てるには、品種改良されたものと同様に、20℃前後の気温を保ち、冷所を避けて置きます。水のやりすぎに注意し、週1度程度コップ1杯の水を与えましょう。

鉢中のバークや水苔が湿っていたら水を与えなくても大丈夫。水の与えすぎは胡蝶蘭原種の根腐れする原因になります。根に水をやるよりも、葉の乾燥に注意しましょう。霧吹きで葉の表面に湿気を与えてやります。ジャングルで育った胡蝶蘭原種は、直接の日光を嫌います。

レースカーテンなどで遮光し、直射日光が当たらないよう工夫してください。

花が終われば株を休眠させます。翌年花が咲かなくても、諦めずに株をお世話してあげましょう。 くわしくは胡蝶蘭の育て方をご覧ください。

飾り方

胡蝶蘭のハンギング
胡蝶蘭の原種は独特の野性味が魅力です。アンボイネンシスなど野趣溢れる原種はぜひ、ハンギング(吊り下げ)で飾ることをおすすめします。胡蝶蘭は熱帯雨林のジャングルで、他の木に着生する植物です。

着生とは土に根を下ろさず、他の木などに根を付着させた状態で生育することを指します。ランは代表的な着生植物なので、胡蝶蘭の原種はハンギングで飾るに適しているといえます。着生植物は寄生と違い、対象となる木などから養分を摂取することはありません。
つまり、ハンギングで胡蝶蘭の原種を飾る場合、着生させる対象物は何でもいいわけですね。

園芸店では胡蝶蘭を着生させるコルクや流木を販売しています。これらを利用して、胡蝶蘭の原種をハンギングで飾ってみましょう。胡蝶蘭の根を水苔と一緒にコルクに巻き付け、糸で縛ります。
コルクは針金を通して、壁から吊るします。少々上級者向けのテクニックですが、ハンギングで吊るされた胡蝶蘭のお陰で、野性味たっぷりのワイルドなお部屋にモデルチェンジです。

まとめ

胡蝶蘭の原種についてのまとめ 店頭で目にする胡蝶蘭は先人の努力により、品種改良されたものがほとんどです。胡蝶蘭の原種は50種ほど確認されており、その内20種が日本国内で販売されています。

品種改良によって洗練された胡蝶蘭と違い、野性味に溢れた力強い美しさが原種の魅力です。生育方法を正しく守り、ワイルドに飾って楽しみましょう。

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