胡蝶蘭を苗から育ててみませんか?

贈り物用のお花の代表とも言える胡蝶蘭。普段目にする胡蝶蘭はすでに鉢植えで白やピンクの大輪の花が咲いている状態になっている事がほとんどではないでしょうか。そんな胡蝶蘭を自分で育てられたら…なんて考えるとワクワクしますよね。そこで、胡蝶蘭を苗から育てるときに抑えておきたいポイントをご紹介していきます。
なぜ苗からなのか

せっかく育てるなら苗から育てたい!と思う方もいると思いますが、胡蝶蘭を苗から育てようとすると花芽が出てくるまで2年かかります。さらに、無菌状態を作る必要があり、環境を整えるのが大変なため発芽させるのは非常に難しいと言われています。
苗からであれば生産者の手によってすでに発芽した状態まで育てられていますので自分で胡蝶蘭を育ててみたい方は苗から育て始めることをおすすめします。
練習用として
胡蝶蘭を苗で購入する最大のメリットは、練習用として利用できることです。
胡蝶蘭は、初心者には栽培が難しいと言われていますが、苗であれば管理がしやすく、初心者でも育てやすい植物となります。
また、開花したものよりも安く購入することができるため、初心者の方が初めて胡蝶蘭を育てようとしたときには苗を購入して育ててみるのがおすすめです。成長過程も楽しむことができます。
苗を買う前に

胡蝶蘭の苗はなかなかお目にかかることがいと思います。
苗が売っている所・販売店
胡蝶蘭は農園や蘭展のような植物のイベント、園芸店でホームセンターやネット通販などで気軽に購入することができます。しかし胡蝶蘭は、管理が難しいお花です。胡蝶蘭をきちんと管理しているお花屋さんや専門店に行かなければ良い胡蝶蘭は買えません。
なので、苗を購入するなら洋蘭農園が行っている生産者直売、蘭展などの植物イベント、胡蝶蘭専門店などへ行って実際に見てから購入することをおすすめします。
苗の値段
1株1500~2000円が相場だと言われています。しかし品種によって価格に差があるので確認しておくと安心です。 胡蝶蘭の鉢植えの相場はこちらです
苗の種類
苗の種類は大きく分けて3種類あります。
・フラスコ苗無菌状態のフラスコに入っている苗
・実生苗種から育てられた苗
・メリクロン苗優れた個体をバイオ技術によって増殖させた苗
実生苗にはひとつの株で交配させるセルフ苗、別々の株を交配させるシブリング苗の二種類あります。
1番おすすめなのは、フラスコ苗です。最も普及していて、育てやすいように鉢や育て方が記されているセット商品も販売されているので初心者が手を出しやすくなっています。
育てやすい品種
ひと口に蘭と言っても様々な種類があり、中には比較的寒さに強く、育てやすい品種あります。その中でもファレノプシス・アマビリスやシンビジウムなどは低温種と言われ、寒さに強い品種となっています。
また、ミニ胡蝶蘭・マイクロ胡蝶蘭が小さくて育てやすくなっています。
苗を買う時のポイント

どの品種にするか決まったら、苗を買いに行きましょう。苗を実際に見て選ぶことができる時はぜひ下記のポイントを参考にしてみてください。
良い苗を見分けるポイント
・苗の大きさ
できるだけ大きな苗を選びましょう。
苗自体が大きいと乾燥に強く、害虫などによる影響にも耐えられる可能性が高くなります。
・健康な根の色
健康な根は白色や薄い緑色をしています。黒ずんでいる場合は傷んでいるので避けましょう。
・葉の状態
葉が長く、上を向いていて、ハリとツヤがあるものを選びましょう。葉が下を向いていたり、黄色い場合は何かしらの病気になっている可能性が高いです。
苗の購入後
苗を購入したらなるべく早く植え替えましょう。
フラスコ苗の場合は直射日光を避け、植え替える時に葉や根についている培地を流水で洗い流してあげることで病気を防ぐことができます。
育て方

どんな環境なら胡蝶蘭が育ちやすいのかご紹介します。胡蝶蘭はマレーシアなどの熱帯地域原産の植物です。なので、高温多湿を好みます。
気温

気温15度以上、湿度40%以上の原産地と同じような環境を用意してあげましょう。
気温が10度以下になると凍傷になったり、休眠状態に入ってしまい、育たなくなってしまいます。20度前後に保ち続けるのが理想ですが、あまり考えすぎず気楽に育てましょう。
場所
直射日光が当たると日焼けして葉が枯れてしまレースカーテン越しに日光が当たるような所に置き風が直接当たらないよう避けてあげてください。
屋外でも育てることはできますが、直射日光が当たる時や寒さが厳しい時は屋内に入れ。
水耕栽培も可能

胡蝶蘭は花瓶などを使って水耕栽培もできますが、バーク栽培(胡蝶蘭を栽培するためにPHの値を調整した培養土の事)が主流となっています。
関連記事:胡蝶蘭の水栽培について
水やり

胡蝶蘭は根腐れしやすい植物です。、鉢の中が濡れたままにならないように様子を見つつ水やりをしましょう。4月〜9月頃までは週に1度、10月〜3月頃までは10日〜2週間に1回程度を目安に、表面を触ってみて乾いている時が水やりのタイミングです。
水やりの役目は水分補給だけでなく、鉢の中の空気を入れ替えることでもあります。なので、たっぷりと水をあげてください。
関連記事:胡蝶蘭の育て方・管理方法(温度・湿度・水やり)と花が終わってからの手入れの仕方
害虫被害
カイガラムシやハダニといった害虫が発生することがあります。
カイガラムシは苗の汁を吸ってしまうので厄介です。
汁を吸われることで葉が枯れてしまったり、成長しなくなってしまいます。さらに、二次災害としてカビの繁殖に繋がるので、出てこないように予防し、見つけたらすぐに駆除して被害を最小限に止めましょう。ハダニには殺虫剤が効きますが、成長したカイガラムシには効果が薄いです。
カイガラムシが発生した場合はティッシュや爪楊枝を使って胡蝶蘭を傷つけないようにそっと取り除いてください。そして水で薄め洗剤で軽く洗い、流水で洗い流しましょう。
予防としては、風通しが良く、湿度を上げすぎない事が大切です。
肥料
胡蝶蘭は空気中からも養分を摂取できるため少ない栄養でも生きていけます。
なので、あまり肥料を必要としませんが、成長を促すために少量与える事があります。
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